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ダニエル・ネトル著「目からウロコの幸福学」を読む

ダニエル・ニトルは、英国ニューカッスル大学の心理学助教授。

著者の調査によれば、幸福感・安寧感の自己評価の高低は、所得の多寡や社会的地位といった周囲の世界いかんによるものではなく、ひとが世界にどのようにかかわるかによる。

幸福感は、ネガティブな感情(不安になる、落ち込む、罪悪感といった神経症的傾向)の多寡、ポジティブな感情(外向的、行動的、刺激好き)の多寡に依存する。

ネガティブ感情とはわれわれの適応にとって不利な状況への緊急的対応である。常に命が危険にさらされていた石器時代に緊急事態に対処するためのに設計されたネガテイブ感情プログラム※のせいでひとは不必要に恐怖や不安にさいなまれる。

※警報の誤作動に10回おどかされる方が、危険に気づかず死ぬよりましなので、過剰に設定されている。

→過剰なネガティブ感情は、「認知行動療法」で緩和可能。ポジテイブ感情は「快行動トレーニング」により向上可能。

バトリシア・リンヴィル(イェール大学)によれば、その人の自己イメージ(ex.自分は、研究者であり作家であり教師でありコックでありバドミントン選手である)が多岐にわたればわたるほど成功や失敗による幸福感が浮き沈みする幅がせまくなる、と述べている。

進化は、わたしたちに、幸せを欲するようにでなく、生物としての適応上都合の良いことを欲するように仕向けている。人類の祖先が進化してきた環境では、社会的地位は生殖上の成功に直結し、また、物的資源は常に貴重だった。だから動機をつかさどる心理は人間に、より高い地位を求めて競争し、物的資源を得るように命じる。

しかし、それを得ても短期間でもとの幸福度にもどる。進化は、「幸福の実現」ではなく、「幸福の追求」を実行させるように人間をプログラミングした。

【この本の結論】
社会的地位や所得は一時的な幸福感しかもたらさないので、それを追求してもしようがない。継続的な幸福感を得るためには「ネガテイブ感情の減少」、「ポジティブ感情の向上」につとめることが必要。

●説得力のある内容だった。「認知行動療法」について学んでみたいと思った。
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しゅうん

Author:しゅうん
・50才を超えたサラリーマン。家族はキャリアウーマンの妻、子無し。

・55才までにサラリーマンをアーリー・リタイアして、大学か大学院で人間や社会について学びたいと思っています。何を専攻するかのヒントを得るため各種の公開講座に参加するようにしています。

・アーリー・リタイアといっても、完全に仕事から引退するのではなく、週3日~4日は何らかの形で働きたいと思っています。ただし、その場合、好きなことを仕事にするようにしたいと考えています。

・アーリーリタイアの準備(資産形成、健康、生きがい、趣味等)を中心に記事をエントリーしています。

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