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山崎元著 「超簡単お金の運用術」を読む。

山崎元著 「超簡単お金の運用術」を読む。

第1章で、本書の結論である単純なアセツトアロケーションの提示がある。当座の生活に必要な資金(たとえば、3ヶ月分の生活費)を普通預金におき、残りをすべて内外株式リスクをとる資産であるTOPIXのETF○○%、MSCIコクサイ連動のETFXX%に投資する、というのが結論である。

山崎さんも認めているが、この方法を採用するには必要な場合、その時の相場水準に左右されず、躊躇なくETFを換金できる精神力が必要である。この精神力があればこの方法はよいかもしれないが今のところ僕にはムリ。ぼくは、そのストレスに耐えられないので、リタイア後は、ある程度自然にインカムゲインが受け取れるリートや外債の割合を増やそうと思っている。なお、山崎氏はリートは、実質的な手数料に不透明な要素が多い、また、特殊な不動産会社の株式というべき存在であるので、超簡単運用術の対象として採用しづらい、としている。

第2章では、将来の収入を人的資本、将来の生活費をライアビリティと呼び、一般に若者は債券に近い人的資本の割合が大きいのでリスクをとれる、一般に老人は人的資本は小さいが、金融資産が大きく、余命が短いため、ライアビリテイが小さいので意外にリスクがとれる、ことを説明している。この文脈で、保険は「人的資本のリスクヘッジ手段」と整理しているのは切れ味が鋭い。経済的備えがあるのに生命保険に入っているのは経済的観念に乏しく、セールスに弱いお人好し、と切って捨てる。

ぼくは一度、保険の見直しをしたがまだ、生命保険に加入している。ぼくは人的資本に関するリスクヘツジは必要ないかもしれないので、生命保険を止めてしまうことも考えるべきかもしれない。

また、個人のライアビリテイの大半は円建てなので、外国債券については為替リスクがあるだけ不利だし、外国株式に加えて外国債券で為替リスクをとると為替リスクを取りすぎになる、為替リスクは外国株式に割り当てた方が得だ、ということで、山崎さんは外国債券を対象からはずしている。たしかにリスクアセットの○○%を外国株式に割り当てるのならばそう考えるのは整合性があるかもしれない。

株式市場の割安・割高判断方法の紹介もあった。①日経平均とPERから1株利益を算出、②長期金利-名目GDP成長率+リスクプレミアム(5%,6%,7%)を算出、③ ①÷②を3種類計算して、実際の日経平均株価が、それより高ければ割高、低ければ割安という判断をするもの。実際にこれを計算すると、2008/11/1現在の1株利益は700.73円で、下限株価は8566.38円とのこと。

第3章はトピツクスを取り上げてコメントしているもの。

簡単に読めるけど内容は凄く濃い本で、確かにこの本さえ読んで実銭できれば他の本はいらない。問題は、記事の最初の方に書いたように、必要な時に躊躇なく、心理的な葛藤なくETFの換金ができるか否かだろう。いずれにしても、一読の価値がある良書とお奨めできる。

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プロフィール

しゅうん

Author:しゅうん
・50才を超えたサラリーマン。家族はキャリアウーマンの妻、子無し。

・55才までにサラリーマンをアーリー・リタイアして、大学か大学院で人間や社会について学びたいと思っています。何を専攻するかのヒントを得るため各種の公開講座に参加するようにしています。

・アーリー・リタイアといっても、完全に仕事から引退するのではなく、週3日~4日は何らかの形で働きたいと思っています。ただし、その場合、好きなことを仕事にするようにしたいと考えています。

・アーリーリタイアの準備(資産形成、健康、生きがい、趣味等)を中心に記事をエントリーしています。

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